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ダンス

特定非営利活動法人CLAP
STREET JAM

2023/12/26 掲載
イベント出演後の集合写真(写真提供:STREET JAM)

知的障がい児・者のためのダンススクール。日頃の運動不足の解消や仲間づくりの場所として、1997年に発足しました。体力増進やストレス軽減など心身の健康維持につながるのはもちろんのこと、イベント出演や発表会を通して、一人ひとりが達成感と自信が持てるような活動を目指しています。みんなで一緒にHIP-HOPを楽しみましょう!

お問い合わせ

以下のSTREET JAMのHPよりお問い合わせください

https://streetjam1996imt.wixsite.com/clap

クラブ紹介

活動場所
江東区、大田区、江戸川区、千葉県市川市
活動日時

月4回程度の練習、年2回の1泊2日の行事(キャンプ、合宿)、年に6~8回程度のイベント出演など
※各会場、クラスごとに活動日時を設定しています。詳しくはお問い合わせください。

登録人数

約100人
※2歳~50代まで幅広い世代の生徒が在籍しています! メンバー募集中です。みんなで踊りましょう!

会費の有無

年会費:3,000円および月謝:3,500円(各クラス共通)

活動紹介

 STREET JAM(ストリートジャム)は1997年、知的に障がいがある人が平日の仕事帰りや休日に余暇活動を行う環境の少なさを改善したいという願いを込めて、ダンスサークルとして誕生した。拠点は江東区と江戸川区、大田区、都内に留まらず千葉県市川市内でもクラスを設け、通いやすい平日の夜や週末の日中に活動を行っている。親子で参加するクラスも人気だ。


 大切にしているのは、その場に集まる人たちが同じ立場でダンスを楽しむ一体感。そのため、メンバーである知的障がい児・者の家族は、入会前の見学などの場合を除き、練習場所には入らずに本人たちのみが参加し、一方で親子で参加するクラスは家族もメンバーとして一緒に踊ることを原則としている。入会当初は上手に体を動かせない人や、恥ずかしくて動けない人も、そうして回を重ねるにつれ少しずつ自分のペースを掴み、ダンスを踊るようになるそうだ。
 「メンバーのご家族が、周りに迷惑をかけてしまうかもしれないと心配されるんですが、大丈夫。障がいがある人にとって、初めての場所や初めて会う人、大きな音が流れる環境が苦手な人もいます。そのような人にとっては、会場の中にいられるだけで十分なんですよ、と伝えるようにしています」と、代表の中久喜泉(なかくきいずみ)さんは話す。


 STREET JAMが運営するクラスのひとつ「江戸川JAM」を取材で訪れた日は、スポーツイベントで披露するオープニングダンスの練習に取り組んでいた。練習はまずは準備運動からスタートし、足上げ腹筋やプランク(※)といった筋力トレーニングに移る。メンバーのなかには一般的な体操の姿勢がとれない人もいる。だが、正しい姿勢ができるようになると、身体を温め、血流を促進し、怪我の予防につながるため、スタッフもメンバーも時間をかけて丁寧に取り組む。中久喜さんは、「正しい姿勢や体操をきちんと覚えることが、生活をするうえで、また年を重ねたときに活きてくると考えています。週に1回でもいいので、きちんと継続することが大切だと思って指導しています」と、語る。
 休憩ののち、ステップやジャンプなどのさまざまな動きを行いながら身体の可動域を広げ、いよいよダンスの振り付けの時間が始まる。振り付けは、ヒップホップがベースだ。普段は慣れた動きで楽しめる振り付けが多いが、イベントで披露するダンスは練習を重ねて踊れるようになるような、少し難易度の高い振り付けを提供している。困っているメンバーがいれば周りの仲間やスタッフが声をかけ、振り付けや立ち位置を一つひとつ確認しながら進め、グループに分かれたパート練習にもしっかりと時間をかける。そして、ステージをイメージして、音楽をかけて全員で通し練習を繰り返していく。そうして得ることができる達成感を大切にしているそうだ。


※うつ伏せ状態で前腕・肘・つま先を地面につき、その姿勢をキープする体幹トレーニング

スタッフとメンバー、どちらも楽しそうに準備運動に励む
筋肉トレーニングは時間をかけて取り組むのがモットー
振り付けを確認しながら練習。メンバーの表情は真剣だ
音楽に合わせて自分のパートを確認していく
スタッフとメンバーが息を合わせて一緒にダンス
取材の日の「江戸川JAM」では、約30人の生徒が汗を流した

 自分を表現することが難しい人もいるが、練習に取り組んでいるときは、みな笑顔で、生き生きとした表情をしている。中久喜さんは言う。「一人ひとりの障がいの程度や個性に合わせて、それぞれに必要な声かけをします。とくに、私とスタッフが意識しているのは、たとえダンスが上手に踊れなくても、真剣に練習に取り組み、きついことでも一生懸命にやりきったことを褒めてあげることです。簡単にできたことを褒められるより、努力を褒められた方が数倍うれしいですよね。メンバーもそれを心で感じているから、楽しいんだと思います」
 メンバーのひとり、山崎夢依(やまざきめい)さんは、21歳のときに入会してダンスを始め、5年になる。「ここで踊ることが本当に楽しい。観ている人が笑顔になってくれたり、拍手をもらったときはすごくうれしい。このチームで、さらにレベルアップしたいです」と、ダンスとSTREET JAMの魅力を語ってくれた。

代表の中久喜さんが一人ひとりに目を配りながら振り付けを教えていく
親子で参加するクラスは、家族も全力で踊る

 STREET JAMでは、日々の練習やイベント出演などに向けて「目標」を持ち、努力を重ねることで「達成感」を得ることができる。そして、自分たちのダンスを観た人たちの拍手で「感動する心」と「ダンスが楽しいと感じる心」を養うことができる。その背景には、“先生”と“生徒”、“家族”と“ボランティア”という関係にこだわらない、スタッフとメンバーの揺るぎない信頼関係がある。中久喜さんは想いを込めて、こう話す。「少しずつですが、一人でも多くの方に生涯スポーツを楽しむきっかけを提供できたらと思っています。STREET JAMは、家族が行きなさいと言うから行く場所ではなくて、自分が好きで来ている場所であり続けたいですね」


(取材・文/MA SPORTS、撮影/植原義晴)