パラスポーツの競技・種目を知る

(スポーツ紹介詳細)

パラアイスホッケー

どんなスポーツ?

パラアイスホッケーは、アイスホッケーと並び「氷上の格闘技」と呼ばれる激しいスポーツです。


リンクは長さ60m×幅30m、ゴールラインの中央に高さ1.22m、幅1.83mのゴールポストが置かれ、ゴールラインを3等分するようにブルーラインが2本引かれます。この2本のラインで分けられたゾーンの自陣側のゴールのある部分を「ディフェンディング・ゾーン」、中間が「ニュートラル・ゾーン」、相手側のゴールがある氷域を「アタッキング・ゾーン」と呼びます。


選手はスケートの刃を付けた専用の「スレッジ(そり)」に乗り、左右の手にスティックを1本ずつ持って(ゴールキーパー以外)プレーします。氷上にはGK(ゴールキーパー)1人、DF(ディフェンス)2人、FW(フォワード)3人が並び、計6人で戦います。ベンチに入れるのは、15名。GK以外の選手は、何度も交代しながらプレーします。通常のアイスホッケーの試合は1試合20分3ピリオド制ですが、パラアイスホッケーでは1試合15分3ピリオド制で試合が行われます。3ピリオドが終了して同点の場合は、延長戦を戦って先に得点したチームが勝者となります。延長戦でも決着がつかない場合はシュートアウト(ペナルティショット)を行って勝敗を決めます。


試合で特に盛り上がるのは、反則があったときに選手が一時退場してからの攻防です。相手より多い人数で戦うことを「パワープレー」、少ない人数で戦う場合は「キルプレー」と呼びます。パワープレー側のチームの得点のチャンスですが、キルプレー側のチームは必死に守ろうとするので、より激しいプレーが展開されるのです。ルール上でボディチェック(体当たり)をすることが認められているので、激しさも観戦者にとっては見どころのひとつです。


なお、パラアイスホッケーの国際大会に出場できるのは、切断や脊髄損傷、麻痺、機能障害など下肢に障害があり、かつ大会の主催団体に認定された選手です。一方、日本国内で開催される大会は、性別や年齢、障がいの有無に関係なく、誰でも参加することが可能です。

「写真提供:小金澤周平/公益財団法人苫小牧市体育協会」

パラアイスホッケーの用具

■スレッジ(FW、DF用)

選手の動きを支えるスレッジは、フレームとバケット、ブレードで構成されます。バケットは選手の身体の大きさに合わせて作られ、激しい衝突で身体がずれないようベルトでしっかりと固定します。2枚のブレードは、バランス感覚の良い選手ほど刃の間隔が狭く、小回りが利く仕様になっています。

©写真提供: Unique Inventions Inc .

■スティック(FW、DF用)

GK以外の選手が両手に持つスティックは、ブレード部分とピック部分があります。ブレード部分でパックをとらえてパスを出したり、シュートを放ったりします。一方、ピックはとがった部分で氷をとらえて進むために使います。状況に応じて素早くスティックを持ち替えるなど、パラアイスホッケーではスティックさばきが重要なテクニックになります。


©写真提供: Unique Inventions Inc .

【もっと詳しく知りたい方】

⇒一般社団法人日本パラアイスホッケー協会

http://sledgejapan.org/