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アイスホッケー

東京アイスバーンズ

2019/01/11 掲載
東京アイスバーンズの選手、スタッフら

1995年に結成した首都圏で唯一のパラアイスホッケーチーム。障害の有無、性別、年齢に関係なく、選手20人・スタッフ8人が所属。現在、プレーヤー、スタッフともに募集中!

お問い合わせ

・代表メールアドレス
tokyoiceburns@gmail.com

・Facebook
https://www.facebook.com/tokyoiceburns/

クラブ紹介

活動場所
東大和スケートセンター(東大和市)、アクアリンクちば(千葉市)
活動日時

土曜または日曜の早朝
※詳細はFacebookをご確認ください
見学・体験、随時受付中です。体験用のスレッジを用意していますので、興味を持たれた方はまずはご連絡ください!

会費の有無

月5,000円程度(リンク代として、プレーヤーのみ)

活動紹介

 冬季パラリンピックの正式競技であるパラアイスホッケー。スレッジと呼ばれる専用のそりに乗って行うスポーツで、国内では下肢に障害がある人だけでなく、健常者も一緒にプレーできる。東京アイスバーンズでは、20人の登録選手のうち、3人が健常者。障害者は下肢切断、脊髄損傷、二分脊椎、人工関節などの障害を有している。女性プレーヤーが所属しているのも特徴だ。
 東京と千葉の2か所のアイスリンクが拠点。練習は深夜から早朝にかけての時間帯が多いが、東大和スケートセンターの協力を得て、午前中の練習日も設けており、18歳以下のメンバーも参加できるようにしている。また、競技普及のため積極的に体験会を実施しており、「障害の有無、性別、年齢に関係なく選手になれます。スタッフはスケートができなくても大丈夫。興味を持たれた方は、ぜひ連絡を」と、参加を呼びかける。

大会を見据え、練習では動きを細かく確認 大会を見据え、練習では動きを細かく確認
練習後、リラックスした表情を見せた選手たち 練習後、リラックスした表情を見せた選手たち

 専属の指導者がいないため、選手が主体となってチーム運営を行っている。練習メニューは選手間で話し合って組み立て、先輩が後輩に指導するスタイルだ。取材日も、平昌2018パラリンピック代表メンバーの児玉直(こだまなお)選手や南雲啓佑(なぐもけいすけ)選手、サポートスタッフが、2年目の20歳・石川雄大(いしかわゆうだい)選手や小学6年生の関谷譲(せきやじょう)選手に熱心に声をかけていた。また、長野1998パラリンピック出場経験のあるOBたちもリンクに足を運び、後輩たちを厳しく、かつ温かく見守っている。チーム代表者兼キャプテンの児玉(こだま)選手は、「OBの方々やスタッフがいるから、新人選手の可能性を広げることができる。本当にありがたいこと」と感謝する。

話し合いをする選手たちと見守るスタッフ 話し合いをする選手たちと見守るスタッフ
氷上練習で関谷(せきや)選手(手前)に声をかける南雲(なぐも)選手 氷上練習で関谷(せきや)選手(手前)に声をかける南雲(なぐも)選手

 12月8日~9日に開催されたクラブチームの日本一を決める「2018国内クラブチーム選手権大会」(長野県岡谷市 やまびこスケートの森アイスアリーナ)は、関谷(せきや)選手(FW)、保城厚弥(ほしろあつや)選手(GK)、朝倉千歩(あさくらちほ)選手(FW)、上代有希(かじろゆうき)選手(FW)の4選手にとって初めての公式戦となり、彼らを含む登録した14選手全員が試合に出場した。まさに新人選手とベテラン選手がともに戦い、ロスパーダ関西戦は5対1で勝利。長野サンダーバーズ戦は2対4で敗れ、連覇を逃したものの、1勝1敗の準優勝という成績をおさめた。

「2018国内クラブチーム選手権大会」で円陣を組み、気合いを入れるメンバー 「2018国内クラブチーム選手権大会」で円陣を組み、気合いを入れるメンバー
児玉(こだま)選手(中央)は体勢を崩しながらもパックをキープ 児玉(こだま)選手(中央)は体勢を崩しながらもパックをキープ

 ロスパーダ関西戦でチームを勢いづける先制点を挙げた石川(いしかわ)選手は、「やりたいことはできた。その一方で、課題も明確になった。技術・スピード・体力を磨いて、どんな場面でもチームに貢献できるオールラウンダーになりたい」と話してくれた。また、チームのスーパーバイザーとして今大会の指揮をとった樋口(ひぐち)“あぢゃ”敦(あつし)さんは、「攻守でチームを牽引した上原大祐(うえはらだいすけ)選手を中心に、ベテラン勢が若手選手にチャンスを与えるようなプレーをしていた。どの選手も、いい経験が積めたと思う」と振り返った。

ロスパーダ関西戦で先制点を挙げた石川(いしかわ)選手(右) ロスパーダ関西戦で先制点を挙げた石川(いしかわ)選手(右)
選手に指示を出す樋口氏(後列右) 選手に指示を出す樋口氏(後列右)

 来季は王座奪回を狙うとともに、もうひとつ、目標に据えるものがある。かつて、選手自身がスポンサー探しに奔走し、周囲の協力を得ながら主催していた「東京大会」の復活だ。試合形式で他チームと切磋琢磨する貴重な機会として、国内における競技力向上に大きく貢献した。「パラアイスホッケーが、人の目に触れる場面をもっと増やしたい」と南雲(なぐも)選手。
 これからも、地域を巻き込みながら、選手・スタッフが一丸となって、活動に取り組んでいく。(取材・文/MA SPORTS、撮影/植原義晴)