特集第27回全国車いす駅伝競走大会

第26回全国車いす駅伝競走大会

 この大会は、1988年の京都での全国障害者スポーツ大会において、公開競技として実施されたことをきっかけに、翌年度から駅伝を通じて、障害者スポーツの振興と障害者に対する理解と認識を深めることを目的として、毎年開催されています。第27回大会は、全国の都道府県、政令指定都市から23チームが参加しました。
 東京都は第1回から連続して代表チームを派遣しており、今回初優勝を果たしました。選手選考会から大会当日までの様子を報告します。

開催期日・会場

平成28年3月13日(日)午前11時30分スタート

国立京都国際会館前を出発、京都市西京極総合運動公園陸上競技場をゴールとする京都市西京極陸上競技場付設公認マラソンコースの復路 全5区間21.3km。

  • • 第1区 6.4 km(国際会館→京都大学前)
  • • 第2区 2.8 km(京都大学前→烏丸下立売)
  • • 第3区 2.4 km(烏丸下立売→烏丸紫明)
  • • 第4区 5.8 km(烏丸紫明→西大路御池)
  • • 第5区 3.9 km(西大路御池→西京極)

選考会

東京チームを派遣するに当たり、平成27年12月23日(水・祝)に多摩市立陸上競技場において選手選考会を実施しました。この中から選手5人を選び、監督・コーチ2名とあわせて8名で東京チームを結成しました。


選考会3000m走

練習会

 選考会で選ばれた選手を中心に、平成28年の1月中旬から3月上旬にかけて、4回(1回は悪天候で中止)の練習会を八王子市の上柚木公園陸上競技場で行いました。

  • ・5000mビルドアップ走
     時速16kmのスピードから1kmずつペースアップ
  • ・1200m走 
     400mトラックで3周。1週目8割、2週目7割、3周目9割の力で走る。
  • ・200m×3本×2セット


練習会の様子 八王子市上柚木公園陸上競技場

大会当日

 天気は曇りでしたが、時より青空も見えて寒くもなく、とても過ごしやすい駅伝日和でした。レースは11時30分に宿泊先のホテル前にある国際会館からスタート。東京チームは1区の鈴木選手が先頭争いを繰り広げ、3位で2区につなぐと、2区の花岡選手はすぐに先頭に追い付き、2.8kmという短い距離ながら、2位に1分近い差を付け、区間賞を獲得しました。3区の嶋﨑選手はチーム最年少の17歳の高校生で、初出場ながら区間4位と、堅実な走りを見せると、4区の吉田選手は区間新記録にあと1秒にせまる会心の走りでさらに突き放しました。5区の渡辺選手は十分なリードを保って、余裕のゴール。東京チームは2位に3分以上の差をつけて初優勝を果たしました。これは27回目の大会ながら、東日本勢としても初めてのことでした。
 今回、陸上の国際大会が同時期にあり、東京をはじめ、そちらの大会に選手を派遣したことで、戦力的にベストメンバーを組めないチームがいくつかありました。その中でも東京チームは昨年補欠の選手が2人走りましたが、安定した力を見せ、昨年より30秒早いタイムでゴールすることができました。これは2区以降トップを走り、前を気にする必要がなく、後ろも2位の選手が見えないくらい離れていたため、各選手が落ち着いて自分の走りをすることに専念できたからだと思います。また、そういうレース展開になるよう、走順を考えた戦術的な要素も大きかったといえるでしょう。


グランドプリンスホテル京都

ホテルで行われた開会式

中継所へ運ばれるレーサー用車椅子

中継所で待機する選手たち

第3区嶋﨑選手のラストスパート

第4区区間賞の吉田選手

第5区渡邊選手 優勝の瞬間

表彰式

これからの課題

 この大会は、全国の都道府県、政令指定都市からのチーム参加ですが、第1回から連続して出場しているのは東京、愛知、京都(2チーム)、岡山、高知、大分の6都府県しかなく、レーサーの車椅子は高価であり、練習場所も限られる中で、選手5人揃えるだけでも大変なのが現状です。選手の高齢化が進み、若手が参加できていないチームもあります。優勝した東京チームですら、補欠がいない状態で1人でも欠けたら参加できないところでした。今回、国際大会を優先した選手もいたため、今後トップレベルの選手の参加が難しくなるかもしれません。大会を持続させ、盛り上げていくには、レーサーの車椅子を始めて、この大会を目指すレベルの選手を育成・強化していくことが必要ではないかと思います。


東京チーム 左から、嶋﨑、花岡、鈴木、渡邊、吉田

第27回大会結果

順位 チーム№ チーム名 記  録 順位 チーム№ チーム名 記  録
1 13 東 京 45分54秒 16 21 静 岡 1時間02分45秒
2 33 岡 山 49分16秒 17 45 宮 崎 1時間03分30秒
3 26 京都A 49分17秒 18 41 佐 賀 1時間03分50秒
4 44 大分A 49分43秒 19 8 茨 城 1時間05分57秒
5 17 長 野 52分47秒 20 60 名古屋市 1時間06分00秒
6 27 大 阪 56分01秒 21 21 鹿児島 1時間12分21秒
7 28 兵 庫 57分04秒 オープン 22 愛 知 1時間04分31秒
8 61 京都B 57分46秒 40 福 岡 失 格
9 42 長 崎 58分04秒
10 39 高 知 58分27秒
11 81 中国ブロック 59分34秒
12 20 福 井 59分47秒
13 52 仙台市 1時間00分37秒

東京チーム 区間記録

名 前 記 録 順 位
1区 鈴木 朋樹 11分44秒
2区 花岡 伸和 6分43秒
3区 嶋﨑 康介 7分04秒
4区 吉田 竜太 10分56秒
5区 渡邊 敏貴 9分27秒
大会の詳細については、下記サイトをご覧ください。
全国車いす駅伝競走大会実行委員会
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tk7716/ekiden.html