クラブレポート代々木公園・伴走伴歩クラブ(略称:バンバンクラブ)

クラブレポート

代々木公園・伴走伴歩クラブ(略称:バンバンクラブ)

クラブ紹介

代々木公園・伴走伴歩クラブ(略称:バンバンクラブ)は、障害(視覚・盲ろう・知的・肢体障害等)のある方が、 伴走・伴歩者とランニング・ウォーキングを楽しむクラブです。だれもが、いつでも楽しく走ったり歩いたりできる場づくりを目的としています。

活動報告

【活動場所】

 代々木公園 等

【活動日時】

 毎週土曜日の午前中に練習会を開催(原則8時30分集合)
 ※詳細はHP(http://banbanclub.org/)にてご確認ください。

【会費の有無】

 100円/参加の都度(体験2回目までは無料)
 ※詳細はHPにてご確認ください。

【活動紹介】

 障害者と伴走者がともに楽しみながらランニング

 代々木公園・伴走伴歩クラブ(略称:バンバンクラブ)は、障害(視覚・盲ろう・知的・肢体障害等)のある方たちが、 伴走者とともにランニング・ウォーキングを楽しむことを目的としている。伴走者は、障害者ランナーが安全に走るためにさまざまな情報を伝えている。たとえば、視覚に障害があるランナーに対し、路面の状況を説明をしたり、走路や進行方向などを指示しながら、一緒に走っている。

 ランナーは伴走者との信頼関係がしっかり成立していないと安心して走ることができない。両者は1mほどの長さの伴走ロープで結ばれ、お互いの内側の足を合わせて走る。伴走者は腕の振り方や、走りのリズムをうまく合わせるなど伴走者としての走りのセンスが必要になる。また、タイミング良く進行方向を告げ、周囲の端的な説明などが求められる。

 バンバンクラブは、「ランニングやウォーキングを楽しみたい」という障害者と、伴走・伴歩希望者とをつなぐ、先がけの団体のひとつとして、2005年に誕生した。同クラブ運営スタッフのひとり、荻原知佐子さんに話を聞いた。

 「創設者の沖本武会長(現相談役)が10年ほどひとりで運営していたのですが、メンバーも増えてひとりでは運営が困難になったため、2年前にスタッフを募り、現在では10人ほどの有志で運営しています。登録会員は東京近郊を中心に1000人以上になり、10代から80代まで年齢層も幅広く、パラリンピックの強化選手に指定されているランナーもいれば、まったくの初心者もいます。伴走者メンバーもハイレベルの走力を誇る人も多く、元実業団選手や大学の陸上部で活躍した経験を持つ人もいるので、あらゆるレベルのランナーに対応できるのです。

 現在は、毎週土曜に練習会を行っていて、会場は代々木公園と所沢航空公園の2カ所。同様の他クラブは、日曜日、月に1回程度の開催が主流です。練習会を土曜日に、しかも毎週行うこと自体が貴重なのですが、当クラブの最大の特徴は、『事前マッチング』を導入していることですね」

 バンバンクラブでは、障害者ランナーの走力に合わせて伴走者を決めて、事前に組み合わせを決めるスタイルを採用している。走力の高いランナーになると、伴走者がそのペースについていけないと、思い切り走ることができない。バンバンクラブでは、この事前マッチングにより、障害者ランナーがより楽しく走れるよう工夫を行っている。マッチングを担当するスタッフのひとり、饗庭(あいば)いづみさんにも話を聞いた。

 「他のクラブと並行して参加される方も多いのですが、やはりバンバンクラブには事前マッチングがあって、ありがたいという声はよく聞きますね。事前マッチングにより、当日に自分の走力に適した相手が見つからないということが避けられるためです。また、バンバンクラブでは、走力だけでなく、参加者のキャラクターも考慮してマッチングするようにしています。この人たちは趣味が似ているから相性が合うかも…!?など考えるようにしています。私たちは、ランナーと伴走者が友達感覚で、自由に楽しく走れることを一番大切にしています。」

 実際にクラブに登録してランニングを楽しんでいる障害者ランナーの声も聞いてみた。

 「7年前から参加していますが、このクラブは毎週土曜に走れるのがいいですね。私は全盲なのでひとりでは走れませんが、伴走者の方にいつもサポートしてもらい、本当に感謝しています。50歳でランニングを始めて、3年でフルマラソンを完走しました。これまでにニューヨークマラソンで3回完走し、ロンドンとボストンにも出ました。初めてフルマラソンを完走したときは5時間23分でしたが、いまは4時間43分まで更新。でも、記録を目指すというよりは健康のために楽しんで走っています。ランニングを通じて友人も大勢できたし、音楽も好きなので、ここで知り合った障害者同士でバンド活動もしているんです」。この方に次の目標を聞いてみた。「世界6大市民マラソンと呼ばれている残りの3つ。ベルリン、シカゴ、東京マラソンの完走です。最大の難関は東京マラソンですかね。抽選でもう4連敗していますから(笑)」(参加者のぎたあさん=※バンバンクラブではスタッフを含めてニックネームで登録することになっている)

 クラブには、盲ろう(視覚・聴覚の重複障害)のランナーが10数名参加している。バンバンクラブのメンバーは率先的に手話を学ぶなどして、現在では手話ができる伴走者が約40人もいるという。走る環境を求めて、遠く山形県から参加している盲ろうのランナーもいるそうだ。

 伴走者は、障害者ランナーがランニングを楽しむためのサポートをするだけではない。「一緒に走っていると、障害者ランナーの方が心からうれしそうな表情を見せることが何度もある。彼らと走る喜びを共有できることで、私もランニングをより楽しむことができるのです」(饗庭さん)

 そんな喜びをもっと多くの人に味わってほしいという想いも、クラブのスタッフに共通している。クラブが大所帯になったことで、伴走や伴歩のメンバーを常に募集している。また、伴走・伴歩以外にもエイドと呼ばれる給水や給食のボランティアで参加することも可能だ。

 

 今週土曜日も代々木公園を、バンバンクラブのビブスをつけて、彼らが笑顔で走り抜けていく。

(文責:TOKYO障スポ・ナビ 取材班)

お問い合わせ先

代々木公園・伴走伴歩クラブへのお問い合わせは、HPからのフォーム送信、もしくは下記アドレスへのメール送信のいずれかの方法でお問い合わせください。
banban.staff@gmail.com

代々木公園での練習会でランニングを楽しむバンバンクラブのメンバーたち。メンバーは「視覚障害」や「伴走」と書かれたビブスをつけて走る。各人のニックネームも入っている

運営スタッフとして活躍する荻原知佐子さん(右)。左はフルマラソンを5回完走している全盲ランナーの「ぎたあ」さん

伴走者としてもマッチング担当者としても奮闘する運営スタッフの饗庭いづみさん(左から2人目)

代々木公園内のベンチに設置された「エイド」と呼ばれる給水・給食所では、メンバー同士が情報交換をしたり、伴走者が技術指導したりする場面も

ランニング中にも、コース内でメンバー同士が声を掛け合う姿が目立つ。障害者ランナーはもちろん、伴走者たちも活動を通して励まされたり、充実感を得られることが多いという
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